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鼻とアレルギーとにおいのコラム

鼻中隔弯曲症の手術をうけるのに適した時期 ~鼻の中の壁はいつ曲がっていくのか~

鼻閉(鼻づまり)は、鼻の症状で耳鼻咽喉科を受診したいと思うきっかけのうち、最も多いもののひとつです。鼻閉の原因の中に「鼻中隔弯曲症」があります。鼻の中の空気の通り道、鼻腔(びくう)の左右を分ける真ん中の壁を鼻中隔といいますが、鼻中隔が弯曲し、左右の鼻腔の空気の流れのバランスが崩れ、鼻呼吸が困難になる状態を鼻中隔弯曲症と言います。鼻閉の原因だけでなく、副鼻腔炎を繰り返す要因になることもあります。鼻中隔の弯曲は薬では治らないものですが、手術治療(鼻中隔矯正術)が有効な治療となります。手術は鼻の外に傷はつけず、鼻の中を切る方法で、内視鏡を使って行います。


鼻中隔弯曲症に対する鼻中隔矯正術


Q: 鼻の中の壁(鼻中隔)は生まれた時からどちらかに曲がっていたのでしょうか?

 

A: だいたい高校生の頃に曲がりがはっきりとしてきていたと思われます。

生まれた時点から鼻中隔が曲がっていることはほぼありません。赤ちゃん、子供の頃の頭は小さく、丸い形ですが、成長して思春期を経て大人になるにつれて頭は大きくなり、顔の形もすこし長くなっていきます。鼻も成長にあわせて少しずつ高くなり、角度も変わっていきます。

その過程で鼻中隔のちょっとしたたわみ(弯曲)がはっきりと形成されていくと言われています。女性では15歳前後、男性では18歳前後になると顔面の骨格の発達が次第に完了していきます。その頃が鼻中隔弯曲がはっきりしてくる時期とも言えます。

(どちらに曲がっていくかについては諸説がありますが、'first trauma' 生まれてはじめて鼻をぶつけた時のぶつけ方が影響しているのではないかという説があります。まだ骨の柔らかい赤ちゃんの頃によちよち歩きなどでこちんと鼻をぶつけてしまった時に右か左かが決まるという説です。跳び箱から落ちて鼻をぶつけた、スポーツなどで鼻を骨折したという大きなケガではなく、親も見ていないところで転んで少し泣いた程度から曲がりは始まっていたのかもしれません。)

 

Q: いつ頃手術をうけるのが良いのでしょうか?

 

A: 18歳以降をめどに、25歳ぐらいまでの間に一度考えてみるのが良いと思います。

鼻づまりは夜間の睡眠を妨げたり、集中力を低下させる要因の一つとなり得ます。長い人生を考えるとそういった問題は手術で解決できるのであれば、はやめに検討してみる価値はあります。手術は60分から90分程度で終わるものですが手術後少し出血があったりしますので、仕事や運動に一時的な制限ができてしまいます。そのため、就職して忙しくなる前、時間に余裕のある学生のうちに検討してみるのも良いでしょう。また、結婚して子供を出産し育てていく予定があれば、妊娠中は鼻閉の治療薬に制限がでてきますので、その前に手術をしたら治る鼻づまりなのかを調べてみるのも良いと思います。